本能に刺さるルックス

「まるごとバナナ」が一番売れていた30年前からずっとスーパーマーケットで安定して棚を維持しています。その頃はちょうど、スーパーマーケットのスイーツ戦国時代の幕開けの頃。各社のシュークリームやカップデザートの中でも指名買いされていたのは「まるごとバナナ」。 毎日1本食べます、って人も多かった。会社帰りについついコンビニで買ってしまう女性、男性にも人気がありました。他社追随したオムレットも販売されましたが生き残っているのは「まるごとバナナ」だけ。 食べてみれば、洋菓子屋さんの生クリームとは段違いのチープなホイップクリーム。感動の美味しさってほどでもない。 ですがずっと売れ続けるのですから、研究すべきスイーツなのです。 ヤマザキが生産しているので大量に作ることができる、価格を抑え安定した供給が全国的に出来る事。価格も大切ですがそれだけで30年以上のロングセラーにはなれません。 食感が日本人に合っている。それもあります。 日本人は欧米諸国の人に比べてあごが細く堅い食品を食べるよりは柔らかい食品を好む傾向があります。また唾液の分泌が少ないのも柔らかい食品を好むことの理由の一つとされております。 柔らかい=おいしい、「とろける〜」が美味しい基準になってしまっている事もあります。 売れ続ける理由の中でも「クリーム好きが萌えるルックス」 包材のフィルムにべったりと張り付いたホイップクリーム。この部分がとにかく本能に刺さるそうなんです。確かに、こんなにべったりクリームがくっついたスイーツは他に見当たりません。 洋菓子屋さんにおいては避けたい仕上がりです。でも、これが刺さる、萌えるだそうです。 

売れ続ける理由はひとつだけではなく複合的な理由から。 売れる、売れ続けるスイーツはシンプルなスタイルがほとんど。売れているスイーツを否定するするのではなく、解明、解釈してご自身のお店のスイーツ作りに役立ててみてください。 「おいしいをデザインする エフデ」ではお菓子を制作する事はできませんが 沢山のお菓子屋さんのお仕事を通して学んだ事、経験からお菓子の企画段階から参加して製品化するまでのお手伝いをしております。 SNS対策、ワード検索、ハッシュタグ、Facebook対策、インスタグラム集客、、、等もとても大切ですが、スイーツ本体の魅力あってこそ。お菓子屋さんの一番大切にすべきお客様はお店の周辺にお住まいの方であることを忘れてはいけません。 

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